「あすか」生活訓練で「句会」を行いました

 多機能型事業所あすかの生活訓練では、自立した社会生活を行う訓練の一環として、担当職員(生活支援員)以外に外部から講師をお呼びして様々な教室を開催しています。これまでに、古流松應会の木根渕由美先生による生け花を行いました。2月1日には「句会」を開催し、俳句のおもしろさを感じました。

 1月25日に本部職員が俳句とは何かについて解説した後、芭蕉や蕪村、一茶、子規、橋本多佳子の俳句を鑑賞しました。その場で「雪」をお題とした俳句作りに挑戦し、1週間後に俳句を持ち寄って「句会」を開催することにしました。

 当日は職員・利用者あわせて8人8句がエントリー。作者を伏せて作品を配布し、良いと思う作品を一人2句選び点数を競いました。作者が明らかになったところで、1句づつ相互批評し、最後に作者がその句に込めた思いを発表しました。

 俳句をとおして、利用者同士がつながることができ、とても充実した時間を過ごすことができました。

 

〈第1位〉

オリオン座心の空にうつしけり

 

「心の空」という表現がよい。とてもロマンティックだ、という声が上がりました。

 

〈第2位〉

雪道の散歩の好きな猫もいる

 

実体験に基づく作品とのこと。「猫はこたつでまるくなる」イメージがあるのに、散歩好きというのが面白いという意見が上がりました。

 

〈第3位〉

凍る窓息吹きかけとけゆく心

 

作者の凍てついた心は、窓の氷が吐息で解けるようにほぐれていったのでしょうか。「とけゆく心」というところに思いがこもっています。

 

〈第4位〉

ふわふわとひろがるけしきゆきの花

 

すなおに自分の気持ちを表現しているのがよいという意見が出ました。景色が「ふわふわとひろがる」というところに、広々とした雪景色に雪が舞っているイメージが浮かびます。

 

〈第5位〉

鳥海山さみしいひとり冬げしき

 

鳥海山は、庄内の人にとって心のふるさと。作者は、亡くなった夫を鳥海山に重ね合わせたそうです。夫が亡くなってなお、鳥海山は作者を見守ってくれています。

 

〈第6位〉

かきごおりつららながめてよだれでる

 

作者は、子どもの頃に雪やつららを食べたそうです。つららを眺めてよだれが出るという発想がユニークです。「かきごおり」は夏の季語なので、「かきごおりのようなつららによだれでる」としたらどうかという意見が出ました。

 

〈第7位〉

みちのくの心豊かな冬景色

 

作者は東京に住んでいたことがあります。東京は雪が積もりません。みちのくの人は雪が積もることで、心が豊かになっているのではないか、という思いを詠んでいます。

 

さびしさや目ざむるやうな雪あかり

 

作者のさびしさを、雪あかりが包み込んでくれたのでしょうか。「目ざむるような」という表現に、作者の驚きが表現されています。

 

 多くの人が人生初の俳句づくりでしたが、秀作ぞろいでした。また時期を改めて「句会」を開催したいと思います。